「連帯保証している、社長個人の借金はどうなるのか」──ここです。
会社の借金は、法人が消えれば法人とともに整理されます。でも、社長個人が連帯保証しているものは、会社が破産してもそのまま社長個人に残ります。この記事では、私が実際に個人の連帯保証をどう整理したか、そしてその過程で痛感した「先にやっておくべきだったこと」を、正直に書いてみます。
私が連帯保証していたもの
私が個人で連帯保証していたのは、主に次の2つでした。
- 金融機関からの借入
- リース契約の一部
これらは、会社が破産すれば自動的に消える、というものではありません。会社の破産と”同時に”、社長個人の側も手を打つ必要があります。
私の場合は、会社の破産手続きと同時に、経営者保証ガイドラインを使って弁護士に依頼しました。経営者保証ガイドラインを使うと、一定の条件のもとで、社長個人の保証債務を整理できます。
経営者保証ガイドラインを使ってよかったと感じた具体的な理由は、こちらに詳しく書いています↓
▶ 経営者保証ガイドラインを選んでよかったと思った3つの理由
教訓①:連帯保証人は、できるだけ「社長ひとり」にまとめておく
ここで、私が身をもって学んだことがあります。
リースの一部は、連帯保証人が私ではなく、別の親族になっていました。その結果、そこは経営者保証ガイドラインの対象にできず、全額を返済することになりました。
もし、すべての連帯保証が社長である私ひとりに集約されていれば、その部分もまとめて整理の対象にできたかもしれません。親族が保証人になっていたことで、その人に負担が残ってしまったのです。
だから私は、こう思います。
事業の連帯保証人は、何かあったときのために、できるだけ社長本人ひとりにしておくべきだ。
親族を保証人に入れると、いざというとき、その人が丸ごと債務をかぶることになりかねません。
教訓②:「現金99万円」の壁と、夫婦で連帯保証する怖さ
もうひとつ、知っておいてほしい現実があります。
自己破産では、手元に残せる現金は原則99万円までとされています(自由財産)。それを超える資産は、原則として処分の対象になります。
ここで危険なのが、夫婦の両方が連帯保証人になっているケースです。
たとえば、子どものためにコツコツ積み立ててきた学資保険。これも解約返戻金のある「金融資産」とみなされ、処分の対象になり得ます。夫婦そろって保証人だと、家庭全体で守れる資産がぐっと少なくなってしまうのです。
※ なお、経営者保証ガイドラインの場合は、自己破産より手元に残せる範囲が広いこともあります。ただし条件は個別の事情で変わるので、必ず弁護士に確認してください。
教訓③:資産は「夫婦で別々に管理」しておくとリスクヘッジになる(私見)
これはあくまで私個人の意見です。
事業をやる以上、最悪のケースを想定して、資産は夫婦で別々に管理しておいた方がいいと、私は考えています。すべてを社長個人・あるいは夫婦の共有にまとめてしまうと、いざというときに家族の生活基盤まで一緒に失いかねないからです。
もちろん、これは万能ではありません。離婚など、別の問題を招くリスクもあります。だから「こうすれば安心」と言い切るつもりはありません。でも、事業のリスクを、家族の生活と少しでも切り分けておくという発想は、経営者なら一度は考えておく価値があると思います。
まとめ:会社の破産より、「個人の保証」を早く整理する
会社をたたむとき、多くの社長がつまずくのは、会社ではなく社長個人の連帯保証です。
- 連帯保証は、会社が消えても個人に残る
- 経営者保証ガイドラインなど、整理する制度はある
- でも、保証人の付け方や資産の持ち方で、結果は大きく変わる
そして、これらを一人で判断するのは、とても危険です。私も、弁護士に相談したことで、はじめて正しい順番と選択肢が見えました。「まだ破産と決めたわけじゃない」という段階でも大丈夫です。多くの弁護士事務所は、相談だけなら無料です。
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【この記事を書いた人】 元・中小企業経営者(従業員十数名)。経営悪化と人手不足により会社を廃業。法人破産・経営者保証ガイドラインを経て、現在はサラリーマンとして再出発。「自分と同じ規模の社長の体験談が見つからなかった」という経験から、このブログを書いています。より詳しい体験談はnoteでも書いています。

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